飯田は、ここ数日天気がよく湿度も低いので、干し柿を取り込み、柿揉みを開始することにした。JAの帰農塾での話によると、今年は雨が多く柿の収穫も例年に比べて3割くらい少なそうだ。また糖分も低いとのこと。
柿につく白い粉は柿の中から出てくる糖分が結晶化したもの。柿をもむことにより糖分をだし、粉を均一にふかせるのが柿揉み工程。柿揉みを適切に行うと、しわの少ないきれいな干し柿になる。
JAの市田柿工房では、柿の乾燥を大きな恒温恒湿槽(火力乾燥)で行うことにより、品質のばらつきを抑えている。そのサンプルを見ると柿の表面が大変きれいである。
▼火力乾燥の柿 揉み1回目
▼火力乾燥の柿 揉み4回目
今年は、田仲さんにもらった柿と、家の柿を干して比較くすることにしたが、水分が多いためか両者とも表面が早く乾燥して、柿の皮がこわくなっている感じである。
▼干し柿の比較 左より 田仲さん、工房、 家の柿
これから約1週間あまり、柿の柔らかさを確認しつつ、揉む回数を増やして最終仕上げとなる。
▼追記 2017年12月20日 帰農塾
最終的に仕上がった市田柿を皆で持ち寄り、品評した。
良い柿の特徴:
・実が大きく、やわらかい
・中身は全体が飴色できれい
・粉が全体に細かく均一に付いている
堤屋の柿:
・中身は良いが、皮が少々厚く硬い
・粉がべたっと付いている。
これは乾燥が十分でなく(取り込みが早く)、内部水分が多っかために水分と一緒に糖分が表面に析出したため。また、揉み工程も十分でなかったので少々硬い。
ベストな市田柿とのBMができたので、来年はこれを目標にして、干し柿を作ってみようと思う。
それにしても、農作物の改良実験には1年間を要するので、適切な実験計画法が必要である。
▼下久堅虎岩の中本怜子さんの市販品
啓子さんの知り合いとのこと。きれいな干し柿の例として、指導員がJAで買ってきたもの。
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