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四国遍路 四国遍路2023 歳時記

2023年 四国再訪(6)赤野駅~大日寺~善楽寺

317日(金)曇のち雨 赤野駅~大日寺~国分寺~善楽寺 34㎞

朝起きると外は雨で道路がうっすら濡れていた。7時にホテルを出て、昨日の歩きの終点、赤野駅に電車で向かう。赤野駅の前は「琴の浜」というきれいな海岸で松林が続いている。サイクリングロードはその松並木の中にあり気持ちが良い。

サイクリングロードにあるトンネルは、この道がローカル線の軌道だったことを思い起こさせる。

サイクリングロードを8キロ歩いて「道の駅やす」で休憩をしていると、一昨日民宿とうの浜で一緒だった東京から来た女性のお遍路さんに出会った。彼女も昨日は赤野駅まで歩いたそうだ。宿で一緒になったお遍路さんには必ずどこかで出会うのが不思議である。彼女は歩くのが遅いので、今日は大日寺近くの宿に泊まるとのこと。お互いにお菓子を交換し、先を急いだ。

大日寺へ行く途中の香南市赤岡では、伊能忠敬の北緯33度33分の測量碑があった。「忠敬は文化5年 (1808) 土佐に入り赤岡浦の実測が行われ、この地を北緯33度33分と測量した」と碑に刻まれていた。

<第28番札所大日寺 だいにちじ>

第28番札所大日寺には予定より1時間ほど早い11時40分に着いた。

大日寺を参拝していると少し雨足が強くなったが、境内で昼食をとっている間に雨も止み空が明るくなってきた。今日はここからJR土佐山田駅まで歩き飯田に帰宅する予定だったが、「これなら今日中に土佐国分寺まで行けるかもしれない」と思いなおし、遍路を続けることにした。

物部川を越えると南国市の平野が広がり、大きなビニールハウスが立ち並ぶ。この辺りは野菜の促成栽培が有名だ。

<第29番札所国分寺 こくぶんじ>

大日寺から9㎞歩いて土佐国分寺に着いた。四国の各県には国分寺があり全て札所となっているが、土佐の国分寺が一番立派な感じだ。

大師堂を参拝していると雨が本格的に降り始めた。この先の善楽寺まではまだ7キロあるが、2時間位ならずぶ濡れにならずに歩けそうだし、岡山行きの特急にも間に合いそうだ。そこで慌ただしく参拝をすませ善楽寺へと先を急いだ。

善楽寺に行くルートは旧遍路道と県道348号線をまっすぐ進む2つのルートがある。時間を節約するためには県道コースが良いが、どこで間違ったのか旧遍路道に入り込んでしまった。今更引き返すわけにはいかないのでそのまま進み、善楽寺には15時40分に到着した。

<第30番札所善楽寺 ぜんらくじ>

ここから最寄りの「土佐一宮駅」までは1.5㎞。電車の発車時刻は16:46なので十分余裕がある。雨脚がさらに強くなってきたので雨に濡れないようにゆっくり歩いて駅に向かった。

▼善楽寺の横には土佐一宮の大きな鳥居がある

▼土佐一宮駅には16:10に到着

JR土佐一宮駅から普通列車で後免駅まで行って岡山行きの特急列車に乗り換え、さらに新幹線、中央線と乗り継いで飯田に向かった。お彼岸の休日前の週末ということもあってどの列車も満席に近かったが、幸い座ることができた。瑞浪から雨の中央道を走り、飯田には深夜0時に無事到着した。

まとめ

毎日の歩行距離を25~30㎞くらいにすると、体も楽で余裕を持ってお寺巡りができるのだが、区の行事やバイトで時間を融通するのは難しかった。今回、希望する民宿が取れずに宿泊先を変更したが、幸い親切な宿の方に出会え、短期間で高知までたどり着くことができた。忙しかったがこれはこれで良しとしよう。お大師様に感謝したい。

ところで「四国八十八箇所」のすべてを回ったのに、再びお遍路の旅をする人達のことを「四国病」いうのだそうだ。今回の旅で出会ったカナダ人もまさに四国病にかかっているようで、2度目の通し遍路の最中なのに、早くも3回目の計画を練っているということだった。

これでほぼすべての遍路道を歩ききったわけだが、時間さえあれば通しで1200km歩きたいと思う。コロナ感染でなく、まさに四国病に感染したのかもしれない!?

2023年2月~3月の遍路マップ

(加領郷の一部分はGPSデータが欠損)

実績データ:2023-03-13~17-土佐遍路

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