大相撲初場所で御嶽海は結びの一番で横綱 照ノ富士を破り、平成元年(2019年)秋場所以来となる、3度目の優勝を飾った。最近の御嶽海の相撲は、調子よく勝ち続けた後あっけなく連敗するなど、集中力のむらが目立っていたが、今場所は常に緊張感をもって試合に臨み、攻められても引かずに攻め続ける安定した相撲内容だった。29歳の御嶽海は三役の座に28場所連続で留まっているもののなかなか大関に昇進できずにいた。年齢的にも今場所が最後のチャンスと思ったのでないだろうか、そんな覚悟が伝わってくる場所だった。
いっぽう御嶽海に敗れた照ノ富士は、12日目の明生戦で足を痛めて踏ん張りがきかなくなっていた。照ノ富士の足が万全であれば、試合の展開は違っていたかもしれない。
今場所は若手の阿炎や琴ノ若が千秋楽まで優勝争いに加わり、熱の入った良い相撲が多かった。しかし力士が大型化し、協会指導によりガチンコの勝負が増える中で、以前に比べてケガに悩まされる力士が多くなっているように思う。力士の足腰への衝撃を抑えるために土俵の周りに緩衝材を敷いたり、土俵自体も低くするような施策がなされても良いのではないだろうか? 伝統を守るために相撲協会は、まず一番に力士の安全を確保し、彼らの体(含む精神)を守ることが必要である。
1月23日の信毎は御嶽海一色
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