第2日目(3/15)晴れ 伊予北条駅~今治市内
歩行距離:32㎞
歩行時間:8時間
今日は今治駅までの30㎞のコース。朝7時半、松山駅から昨日歩いた伊予北条駅まで電車で戻る。松山駅では桜が開花し始めている。
伊予北条駅から浅海までは、標高70メートルの鴻の坂峠を越える田舎道で車も通らず気持ちが良い。峠付近からは浅海方向を望むことができた。
浅海から54番札所延命寺までは、交通量の多い国道196号線をひたすら歩かなければならず、足も気持ちも疲れるが、時々海岸線に出ると瀬戸内海の海が見えてほっとする。
北条駅から10㎞、菊間の町に近づくと瓦の看板の店が立ち並び、瓦を焼く独特な臭いの煙が立ち込めている。あとからネットで調べると菊間の瓦は750年の歴史ある瓦だそうだ。しかし近年、需要の減少とともにメーカも減少している。
更に3㎞程進むと、太陽石油の大きなコンビナートが現れた。SDG’sでカーボンニュートラルが叫ばれている中、石油の需要も減っている。瓦や石油に限らず産業というものは100年スパンで盛衰があると感じた。
<54番札所 延命寺 えんめいじ>
延命寺には13時50分に到着。参拝を終えて、次の札所南光坊までは今治街道を歩く予定だったが、昔の遍路道がよく整備されていたのでそちらを歩くことにした。
遍路道を歩くこと10分、私の横を通り過ぎた車が止まり、年配のご婦人が「これ持っていって」とお接待で千円を手渡そうとする。さすがに千円は高額過ぎると固辞したが、「私もお遍路で何度も接待を受けているから、お接待するのは当たり前」と譲らない。そこでありがたく頂戴した。ご婦人はこの近くに住んでおり、今日はこの道の上にある姉のところに来たとのこと。見上げると大きな立派な家だ。近くには高速道路が走っているがその建設でお金が入って助かったそうだ。彼女もお遍路を20回近く回っており、「こうしてあなたに会えるのも大師様のお導き」と信心深かった。ご婦人と別れさらに3キロほど歩くと、今治市内の真ん中にある南光坊に着いた。
<55番札所 南光坊 なんこうぼう>
南光坊を参拝後、最後に寺から1.5㎞先にある今治城を見学した。今治城は藤堂高虎によって作られたお城で、ちょうど西日が天守閣にあたりお堀に映ったお城の姿が美しかった。場内を散策後、今日の宿の今治駅前のアーバンホテルに向かった。
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