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四国遍路 四国遍路2022 歳時記

四国遍路パート3 3月17日(木)小松大頭~横峰寺~伊予西条駅

第4日目(3/17)晴れ後曇り 小松大頭~横峰寺~伊予西条駅

歩行距離:30㎞
歩行時間:9時間30分

今日はお遍路の難所の一つ、標高750mにある横峰寺に登る。朝7:45、タクシーで昨日の終点ファミリーマート大頭に向かう。タクシーの運転手さんが「石鎚山はちょうど観音様が仰向けに寝ているようなシルエット」だと教えてくれた。言われてみると本当にそんな形に見える。

運転手さんはまた、「石鎚山系に続く海岸では昔は海藻や魚が取れたが、新工業地帯構想で埋め立てられて工場が立ち並び、すっかり自然がなくなってしまった」と嘆いていた。確かにお遍路で工場地帯を歩いていては何の趣もない。遍路道にはそこに暮らす人々がいるから楽しいが、高齢化と過疎化で廃屋が多い集落を歩くことも多い。観光と暮らしの両立は難しい。

ファミリーマート大頭で昼食のパンを買って出発。妙之谷川に沿って6.5km、1時間半歩くと横峰寺の湯浪登山口に到着した。

登山口近くには美味い水が出ているようで、私と年格好の似た方が大きなタンクに水を汲んでいた。私に気づくと手を休め、「歩き遍路ですか?」と問いかけてきた。こちらの事情を話すと「退職しないとなかなかまとまった時間が取れないですね。自分も地元だが退職して45日かけて八十八ヶ所巡りをした。」と話してくれた。横峰には時々登るそうで、軽トラに水を積み込んだ後、軽いザックで寺に続く階段を登って行った。

横峰への登山道には三波川帯の緑色岩がごろごろしており、急坂には緑色岩で石段が積まれ登りやすいように整備されていた。

急坂を登ること約70分、横峰の山門に到着した。山門から右手にさらに500m登ると石鎚山を遥拝できる星が森がある。当初の計画では行く予定ではなかったが、登り坂で会った男性の方が「今日は石鎚がよく見える」と話してくれたので寄り道することにした。


星が森に着くと正面に石鎚が大きく横たわっていた。2年前は体力にも自信があったので、お遍路の途中で石鎚山登山も検討したが、眼前の険しい山並みをみると今は登れないような気がした。

<星が森からの石鎚山>

<第60番札所 横峰寺 よこみねじ>


横峰寺を参拝後、標高差700メートルの山道を10㎞下ってさらに4つの札所を回る。膝を痛めないようにサポーターをつけて下山した。途中、香園寺に行く道が二つありどちらに行くべきか迷ったが、道標の”香園寺道”という言葉を信じて左に直進した。

香園寺奥の院を経てようやく香園寺に着いてびっくり。お寺は近代的なビルでできており、本尊や御大師様もその中にある。階段を上って2階のお堂に入ってまたびっくり。まるで映画館のように椅子が整然と配列され、真ん中に大日如来が鎮座していた。道内は暗くお経もよく読めない。なんとなく興ざめしたが、古い木造のお堂をメンテナンスするより、維持費も少ないだろうと思った。

<61番札所 香園寺 こうおんじ>

続いて62番の宝寿寺、さらに3キロ先の63番吉祥寺を参拝した、

<62番札所 宝寿寺 ほじゅじ>

<63番札所 吉祥寺 きちじょうじ>

吉祥寺では、横峰寺で高価なカメラを持ってお寺のあちこちを撮影して回る女性と再会した。お寺の写真を撮りながら回っているとのこと。この女性には2日後、雲辺寺の山頂で再会することになる。

<64番札所 前神寺 まえがみじ>

吉祥寺から4㎞先の前上寺を参拝し終えると雲行きが怪しくなってきた。天気予報では明日は久しぶりの大雨のようだ。出かける時に持ってきた折り畳み傘は大雨には役に立たないだろうと、昨日お土産と一緒に飯田に送り返したので、近くのコンビニで直径の広い頑丈なビニール傘を購入し、伊予西条駅前のホテルに向かった。
今日は久しぶりの山登りだったので、腰や足がもつか心配だったが何とかホテルにたどり着くことができた。

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